11月23日、府中の森芸術劇場 ウィーンホールにて、「ピアノ・チェンバロ・パイプオルガン 3台の鍵盤楽器の饗宴」を開催いたしました。ご来場くださった皆さま、応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

ウィーンホールの魅力のひとつは、舞台上のピアノ・チェンバロに加え、客席上部にパイプオルガンが備わっていること。
3台の鍵盤楽器がそろう空間だからこそ実現できる、特別なプログラムをお届けしました。


第1ステージ:オープニングは「3台によるカノン」
第1ステージの幕開けは、J.パッヘルベルの《カノン》。
舞台上のピアノとチェンバロ、そして上部バルコニーのパイプオルガン――離れた場所にある3台が、ひとつの音楽として重なっていくウィーンホールならではの響きが会場を包みました。
松永充代さんMCで、3つの楽器を“知ってから聴く”時間に
カノンの後は、松永充代さんのMCで、それぞれの楽器の仕組みや音色の違いをわかりやすくご紹介。
「同じ鍵盤楽器でも、音の出るしくみが違うと、こんなに表情が変わるんだ!」という発見が、会場のあちこちに広がっていくのが印象的でした。

チェンバロ
弦を“はじいて”音を出すチェンバロは、粒立ちのよい響きと、軽やかな推進力が魅力。繊細なのに芯がある、独特の音色が会場にすっと通り、耳が澄んでいくような感覚を味わえます。

ピアノ
一方ピアノは、ハンマーで弦を“たたいて”音を出す楽器。弱音のささやきから豊かな歌心まで、一台で広い世界を描けるのが大きな魅力です。
(連弾の場面など、息の合ったアンサンブルも大きな聴きどころでした。)

パイプオルガン
そしてホール上部から降りそそぐパイプオルガンの音。空気の流れそのものが音楽になるような、圧倒的なスケール感があります。音の厚みや奥行きが加わることで、会場全体が“ひとつの楽器”になったように感じられました。


休憩時間:ロビーは「ウィーンのクリスマスマーケット」気分に
休憩の間は、ウィーンのクリスマスマーケットをモチーフに、ロビーでも“旅の気配”を楽しんでいただける工夫を。
音楽の余韻を抱えたまま、あたたかな雰囲気の中で過ごす時間も、この公演の大切な一部になりました。


第2ステージ:「音楽と物語で旅する『ウィーンのクリスマス』」
第2ステージは、音楽と物語で旅する『ウィーンのクリスマス』。
3台によるクリスマスキャロル・メドレーからスタートし、会場に映し出されるウィーンのクリスマスの写真とともに、音楽が景色や空気を連れてきてくれるような時間になりました。

くるみ割り人形の名曲、そしてキャロルの数々――。
チェンバロのきらめき、ピアノの歌、パイプオルガンの包容力が重なり、“同じメロディでも、3台で奏でるとこんなにも色彩が増す”ことを体感いただけたのではないでしょうか。


フィナーレ:『きよしこの夜』を会場の皆さまと
最後は、『きよしこの夜』を会場の皆さまとともに。
客席と舞台がゆるやかにつながり、ホール全体があたたかな一体感に包まれる、忘れがたいフィナーレになりました。

終演後:調律師・加藤さんによる楽器解説も大盛況
終演後は、調律師の加藤さんがステージ上で楽器の解説を行い、たくさんの方が近くで熱心に耳を傾けてくださいました。
「音がどうやって出るの?」「中はどうなっているの?」――演奏を聴いた直後だからこそ、驚きや発見がいっそう深まる時間になったと思います。

まとめ
3台の鍵盤楽器を同じホールで、しかも同じプログラムの中で味わえる機会は、実はとても貴重です。
それぞれの個性を“比べて楽しむ”だけでなく、3台が重なったときに生まれる新しい響きの世界を、ウィーンホールで共有できたことを嬉しく思います。
ご来場くださった皆さま、関わってくださったすべての皆さまに、心より御礼申し上げます。今後の公演・企画も、ぜひ楽しみにお待ちください。
(おとくる事務局 藤森)






















